遺言を残すことの必要性をお話させていただく機会があると、時々こんなことをお話してくださる方がいらっしゃいます。
「うちは子供たちも孫も仲が良いから、もめることはないから大丈夫!」
「一緒に住んでる長男にすべて任せるって言ってあるから大丈夫!」
「相続」は時に、「争続」や「争族」と例えられます。しかし、これを見て、なんでもめるの?争うの?と不思議に思われる方もいらっしゃると思います。
故人様亡き後に、もめる、争いになるタイミングや原因は、いくつか潜んでいます。故人様の残された財産のうち、誰が、何を、どれだけ引き継ぐのか、これを決めていく途中で、相続人同士の意見や意向が分かれ、気が付いたら争いごとになってしまっていた、顔を見るのも、話すのもしんどい関係になってしまった、残念ですが、現実として相続ではこんな残念で悲しいことも起こりえます。
相続人が、何をどれだけもらうか、引き継ぐか、互いに気になる、気にするのは、当然です。故人様亡き後も、相続人の方の生活や人生は、まだまだ続きます。
お子様が小さい、介護が必要な親族と同居している、などのご事情があれば、特に経済的な余裕が少しでも欲しいと思うのが普通ですし、何よりも、相続人に認められている「相続する権利」は誰にも侵すことはできません。
(相続欠格や廃除等の法的なものは除く)
どれだけご自分から見て、「うちの家族なら大丈夫!」「子供たち同士でもめるなんてないだろう」と思っていても、実際に相続が発生した時点の相続人のそれぞれの生活の状況や考え方等は、未知数です。
残されるご家族にとっては、舵取りをしてくれていた故人様が亡くなることで、気持ちがバラバラになってしまう、路頭に迷ってしまうということもあるかもしれません。
また、生前に「自分に何かあったらお前に任せると、(故人様の)生前に言われていたから」と言っても、それに納得できない相続人が出てくることもあるかもしれません。
有効な遺言書は、残されたご家族を守る、道しるべになります。
法的に有効であることはもちろん、亡き後に実現される為にも残されるご家族の人生や生活を十分に考えた内容にすること、これが、遺言書を作ることの意義であり、必要なことです。
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